パントリーの間取りで後悔しない!失敗を防ぐ7つのポイントと成功実例

2026.1.7.

  • 注文住宅
「今のキッチンは収納が足りず、週末にまとめ買いした食材が入りきらない」「カウンターが常に日用品で溢れている」……。そんな日々のストレスから、「新しい家では、すっきり整った空間で暮らしたい」と願う方は多いのではないでしょうか。

理想のマイホームを実現するためには、ただ収納スペースを確保するだけでなく、生活動線に合った使いやすいパントリーを計画することが成功への近道です。

この記事では、これからパントリーのある家づくりを始める方に向けて、失敗しない設計の鉄則から、共働きのご家族に最適な動線設計、さらには家族構成別の広さの目安まで、具体的な実例とともに解説します。

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まずは、パントリーがどのような役割を持つ空間なのか、その定義と具体的なメリットについて見ていきましょう

パントリーとは、食品や日用品をストックするための専用スペースのことで、欧米の住宅文化から日本でも広く取り入れられるようになりました。一般的なキッチン収納である吊り戸棚や引き出しとは異なり、「ストック管理」に特化した独立性の高いスペースである点が大きな特徴です。
「キッチンクローク」と呼ばれることもあり、基本的にはパントリーと同じ意味で使われます。食品を中心にするか、日用品まで幅広く収納するかといったニュアンスの違いはありますが、どちらも暮らしの裏方として家全体を支える重要な役割を担っています。

パントリーを設置する最大のメリットは、キッチン周りが常に片付き、生活感をすっきりと隠せることです。急な来客があっても慌てることなく、きれいなキッチンでお迎えできるため、精神的な余裕も生まれます。
また、週末のまとめ買いやコストコなどでの大量購入にも対応でき、在庫管理がしやすくなるのも魅力です。調理中に必要なものがすぐに取り出せる環境が整うことで、家事効率がアップし、年間で見ると数時間もの自由時間を生み出せる可能性もあります

パントリーは、週末にまとめ買いをする派の方や、調理家電を多くお持ちの方、キッチンをモデルルームのようにすっきり見せたい方におすすめです。特に4人以上のご家族であれば、その収納力が家事の助けになるでしょう。
一方で、日々の買い物が少量で済む方や、最低限の物しか持たないミニマリストの方には、必ずしも必要ではないかもしれません。無理にパントリーを作ると他の居住空間を圧迫してしまうこともあるため、ストック量と床面積のバランスを考えて判断することをおすすめします。

パントリーの間取りにおける正解は、ご家庭ごとの「買い物頻度」や「家事パターン」によって異なります。ここでは代表的な3つのタイプをご紹介します。

玄関から靴のままアクセスでき、パントリーを通ってキッチンへと抜けられる「通り抜け動線」が特徴のタイプです。買い物から帰ってすぐに重い荷物を収納できるため、週末のまとめ買い派の方や、お米やお水などをケースで購入する共働き世帯にはとても便利な動線となります。
ただし、通り抜けるための通路幅として80cm以上のスペース確保が必要になる点には注意が必要です。通路分だけ収納スペースが減ってしまう側面もありますが、動線のスムーズさを優先したい方には最適な間取りといえます。

キッチンの横などに独立した小部屋を設ける形式で、1畳以上の面積があるタイプです。収納力が非常に高く、食品や日用品のストックだけでなく、冷蔵庫や普段使わない調理家電までまとめて収納できるのが魅力です。
扉を閉めてしまえば中の様子が見えなくなるため、生活感を完全に隠すこともできます。4人以上のご家族でまとめ買いが多い方や防災備蓄を重視する方、また普段使わない家電などを表に出したくない方にとって、理想的な収納空間となるでしょう。

キッチンの背面や壁面に棚を設置するシンプルな形式で、0.5畳未満のスペースでも実現できるのが特徴です。小規模ながらも取り出しやすさは抜群で、調理中に振り向けばすぐに必要なものが手に取れる利便性があります。
低コストで導入でき、狭小住宅でもほかのスペースを圧迫しにくい点が大きなメリットです。オープンな収納になるため整理整頓への意識は必要ですが、お気に入りの保存容器を並べるなどして、見せる収納を楽しむのも素敵です。

ライフスタイルに合わせた最適なパントリーを実現するために、実際の成功実例を見ていきましょう。動線や配置の工夫など、これからの家づくりのヒントになるポイントを紹介します

玄関ホールから洗面室、そしてパントリーへとつながる最短ルートを確保した間取りです。また、キッチンからパントリーを通って洗面室へ抜けられる回遊動線になっており、料理と洗濯を並行して進めやすく、家事の時短にも大きく貢献する設計です。

キッチンから洗面室へ向かう動線上にパントリーを配置した、通り抜け可能なウォークスルータイプの実例です。料理の合間に洗濯機を回しに行くなど、水回りの移動がついでに行えるため家事効率が抜群です。玄関からもLDKを大回りすることなくアクセスできる動線が確保されており、重い荷物を持って帰宅した際も、最短距離で収納作業へ移れるのが魅力です。

キッチンのすぐ裏手に、広々としたウォークインタイプのパントリーを設置した実例です。勝手口が設けられており、駐車場から玄関を経由することなく重いお米や飲料ケースを直接運び入れたり、溜まった資源ゴミをサッと外に出したりするのに便利です。収納力が高い独立した小部屋タイプなので、キッチン周りの物をすべて隠し、LDKを常に美しく保てます。

同じく勝手口を備えた便利なパントリーで、さらに冷蔵庫まで収納しているのが特徴です。生活感の出やすい冷蔵庫を隠すことで、リビング・ダイニングからの眺めがモデルルームのようにすっきり整います。玄関からホームバーを通って直線的にアクセスできる動線も確保されており、来客時の視線を気にすることなく使えます。

理想のパントリーを実現するためには、設計段階で確認しておくべき重要なポイントがあります。使いにくい収納になってしまわないよう、7つの視点でチェックしていきましょう。

パントリーの使用頻度や使い勝手を左右する最も重要なポイントは、キッチン作業エリアからの距離です。例えばキッチンから廊下を挟んだ反対側などに配置した場合、取りに行くのが面倒になり、結局使いかけの調味料などがキッチンカウンターに溢れてしまう原因になりかねません。
調理中は冷蔵庫やパントリーとの間を何度も往復することになるため、キッチンから「3歩以内」の場所に配置すると、ストレスなく料理が進みます。

食品棚の奥行きは、A4サイズが収まる30cm程度を目安にすると使いやすさが格段に上がります。奥行きが深すぎると奥に入れた缶詰などが見えなくなり、賞味期限切れを起こしてしまう「ブラックホール化」のリスクがあるからです。
また、通路幅の確保も大切です。ウォークスルータイプであれば、買い物袋を持って通れるよう80cm以上、ウォークインタイプでも一人がスムーズに動ける60cm以上を確保すると快適に使えます。

パントリーにおいて換気不足は深刻な問題であり、食品の劣化やカビによる健康被害につながる恐れがあります。窓や換気扇がなく密閉された空間にしてしまった結果、梅雨時期に壁や保存食にカビが生えてしまったという失敗例も少なくありません。
対策としては、直射日光を避けられる北側や東側に窓を設置したり、換気扇を取り付けたりすることを検討しましょう。また、調湿機能のある壁紙(エコカラットなど)を採用すると、湿気をコントロールしやすくなり、食材を安心して保管できる環境が整います。

照明計画で見落としがちなのが、自分の影で手元が暗くなってしまうことです。天井に照明が1つあるだけでは、棚の奥の賞味期限が見えづらく、食品ロスの原因にもなりかねません。
そこでおすすめなのが、人感センサー付きのLEDダウンライトです。両手に荷物を持って入ったときでも自動で点灯するため、スイッチを探す手間が省けます。明るさが隅々まで届くことで、在庫確認をスムーズに行えるのもメリットです。

建築後に増設するのが難しい電気配線は、後悔しやすいポイントの上位に入ります。例えば、当初は予定がなくても、後から「セカンド冷凍庫」を置きたくなった際に、コンセントがないと延長コードで対応せざるを得なくなります。
将来的に調理家電をパントリー内で使ったり、あるいは作業部屋など別の用途に転用することも想定し、あらかじめ複数のコンセントを設置しておくと安心です。ライフスタイルの変化に柔軟に対応できる準備をしておくことが、長く愛用できるパントリーの秘訣です。

なんとなくで広さを決めると、例えば2人家族で2畳を確保して持て余してしまったり、逆にまとめ買い派で1畳では足りずに物が溢れたりといった失敗が起こりがちです。
大切なのは、食品、調味料、日用品、家電、ゴミ箱など、実際に収納したい物を具体的にリストアップすることです。「何をどれくらい置くか」から逆算して広さを決めることで、無駄のない最適なスペース配分が実現します。

パントリーの入り口に扉を付ける場合、開き戸よりも引き戸やロールスクリーンを選ぶと、日々の動作がスムーズになります。開き戸は買い物袋で両手がふさがっている時には出入りがしにくいだけでなく、開閉のために手前のスペースが必要となるためです。
頻繁に出入りする場所だからこそ、開けっ放しにしておいても扉が邪魔にならない工夫が大切です。来客時だけサッと閉めて目隠しをするといった使い方もしやすく、家事のストレスを軽減する助けになります。

使いやすいパントリーの広さは、家族の人数やライフスタイルによって変わってきます。ここでは家族構成ごとの目安をご紹介します。

2〜3人家族であれば、日常的な食材と調味料のストックが中心となるため、それほど大容量のスペースは必要ありません。壁付けタイプや、キッチンの背面に可動棚を設けるだけでも十分に機能するでしょう。
具体的には、奥行き30cm、幅120cm程度の棚があれば、基本的な食品ストックや日用品をすっきりと収められます。コンパクトでも管理が行き届きやすく、無駄のない収納となるでしょう。

週末にまとめ買いをするご家庭が多いこの層では、1〜2畳程度が使いやすいサイズとなります。食品棚に加えて、調理家電を置くスペースやセカンド冷凍庫も設置できる広さです。
この規模になると、ウォークインタイプを採用するのが現実的です。ストック食材や日用品を余裕を持って収納できるだけでなく、扉を閉めれば生活感を完全に隠せるため、LDKを広く美しく保つのに役立ちます。

6人以上の大家族の場合、非常食の備蓄や業務用サイズの調味料、飲料のケース買いなどにも対応できる大容量のスペースが求められます。2畳以上の広さがあれば、大型の冷蔵庫や、使用頻度の低いミキサーなどの調理家電もまとめて収納できます。
広さに余裕がある場合、内部に作業カウンターを設置するのもおすすめです。買い物後の仕分け作業や非常食の入れ替えといった軽作業がその場で完結し、効率の良い家事動線が生まれます。

パントリーは単なる食品庫にとどまらず、アイデア次第で多機能なスペースとして活躍します。家事効率を上げる活用法を見てみましょう。

近年、冷凍食品の進化やまとめ買いの増加にともない、キッチンに入りきらない「セカンド冷凍庫」のニーズが急増しています。すっきりと設置するなら、パントリーの下部にビルトインできるようあらかじめ設計しておくのがおすすめです。
導入を検討する際は、専用のコンセントの設置と、排熱スペースとして背面や側面に各10cm以上の隙間を確保することが必須です。設計段階で計画に盛り込んでおくと、後から困ることがありません。

「ゴミ箱を見せたくない」という美観へのこだわりも、パントリーを活用すれば叶えられます。パントリーの一部を、プラスチックやペットボトル・缶などの資源ゴミ置き場として利用する方法です。
分別用のゴミ箱をパントリー内に収めることで、キッチン周りの床が広く使え、見た目も清潔に保てます。生活感が出やすいゴミの存在を隠しつつ、家事動線の中に自然に組み込めるため、ゴミ出しの作業もスムーズになります。

どれほど良い間取りでも、収納方法が整っていなければ使いにくくなってしまいます。最後に、パントリーの機能を最大限に引き出す整理テクニックをご紹介します。

収納の基本は、腰から目線の高さ(60〜150cm)にある「ゴールデンゾーン」を活用することです。ここには毎日使う食材やよく使う調味料、ストック食品の「最初の1個」を配置すると、ストレスなく取り出せます。
一方で、150cm以上の上段には軽いものや季節の食材など使用頻度が低いものを、60cm以下の下段にはペットボトルやお米などの重いものやかさばる物を保管しましょう。重さや頻度に合わせて場所を決めることで、身体への負担も減らせます

中身が見えない袋のまま収納してしまうと、「何がどこにあるか」が分からなくなり、同じ物を二重に買ってしまう原因になります。無印良品のアクリルケースやニトリのファイルボックスなど、透明な保存容器への詰め替えがおすすめです。
さらに、手書きやラベルライター、マスキングテープなどで中身をラベリングしておくと完璧です。自分だけでなく家族全員が「どこに何があるか」を把握できる仕組みを作ることで、家事シェアもしやすくなります。

パントリー内は、食品エリア・日用品エリア・家電エリアといったように、明確にゾーンを分けることが大切です。食品エリア内でも乾物、缶詰、レトルトなどを、それぞれ賞味期限別に管理すると、使い忘れを防げます。
奥行きのある棚にはファイルボックスを使って「引き出し化」したり、通気性が必要な根菜類にはワイヤーバスケットを使ったりと、収納グッズも工夫すると便利です。細かいスパイス類は引き出し式ケースで分類するなど、アイテムに合わせた収納を選ぶと一目で在庫が確認できます

パントリーづくりで大切なのは、単に収納を増やすことではなく、ご家族の買い物頻度や料理スタイルに合わせて、「自分たちに最適な形」を見つけることです。実際の暮らしをリアルにイメージすることで、長く使いやすい理想の間取りが見えてきます。
ポラテックの「発見とちいえプラザ」では、土地探しから設計・施工、資金計画までをトータルでサポートいたします。お客様の家事動線やこだわりを丁寧にヒアリングし、毎日の暮らしがもっと楽しくなるパントリーのある住まいをご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください

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